佛念寺山断層線近辺をたどる 高架橋観察

nobcha

2012年07月20日 14:20

JR東の東北新幹線には阪神大震災の教訓が生かされて
いました(過去の報道からの情報まとめ)

 阪神大震災では高架橋柱の「せん断破壊」(柱が水平方
向に切断されるような破壊)が問題となり、修復に時間をか
かりました。阪神高速の高架を支える柱が折れた報道写
真を鮮明に覚えています。その後国内の公共交通機関で
は橋柱外側に鋼板を巻くといった耐震補強策を講じていま
す。

 JR東管内の新幹線高架橋は2004年新潟中越地震で上
越新幹線など高架橋において被害があったため、早期対
応し2007年度に耐震補強工事を終わらせています。その
ため、東日本大震災ではせん断破壊に対して強くなってい
た訳で、未然に事故防止された事例といえると思います。

 今回のロケーションハンティングでは江坂駅近辺の大阪
北急行路線や新御堂筋の高架橋を観察してみました。写
真には出ていない北大阪急行線高架柱で鉄板が巻かれ
ていると外目で見えるものもありましたので、同様な処置
が行われていると推定されます。




鉄板が巻かれているように見えるのは北大阪急行線の
名神高速道路立体交差のトラス橋の桁支え部分です。


 また安全運行を保障するという観点ではP波通報設備
というものがあります。3.11地震発生時に約30本のJR
東の新幹線列車が営業運転中でしたが、1998年に導入
された「新幹線早期地震検知システム」が作動し、すべて
の列車を緊急停止しました。大きな揺れが来る10秒以上
前に震源に近い宮城県金華山付近に設置されていた地
震計が初期微動(P波※1)を検知し、その信号によりすべ
ての列車運転を減速停止させることが出来たとのこと。

※1 P波とは、プライマリーの略で地震の第一波というこ
とになります。たとえば鉄道機関ではP波を検知すると全
線に停止信号がでて、全車両に無線で非常通報する通信
装置が付加されています。
http://www.jjjnet.com/jishin_PwaveSwave.html

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